2012年4月29日日曜日

コメントお礼

>tokomaさん

さっそくebisumab投与ですか。
大胆な治療法感動しました。

浜ちゃんぽんも強力ですね。

知らなかったので他の画像も見てみたんですが、すごいと。
わかめの海にイカとかエビとかホタテが泳いでるし!

2012年4月26日木曜日

我々は灰色の中に住んでいる(前編)。

ニブの足音も近づくB細胞リンパ腫の今日この頃…
と、わけのわからない時候の挨拶みたいな書き出しで、またわけのわからないことを書く。

この間、「ニブはまだかいな。 」 でチロシンキナーゼ阻害薬(~ニブと呼ばれる薬)が
悪性リンパ種の治療にも進歩をもたらしてくれるんじゃないかと書いたが、
その有望候補があらわれた。

「一般的なリンパ腫治療に期待される標的薬」http://www.cancerit.jp/16698.html

↑上の記事にある、iburutinib(カタカナ表記はまだなし“イブルチニブ”か?)という、
ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬が、予後の悪いびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の
臨床試験で大きな効果をあげたというのだ。

もうね、チロシンキナーゼ自体が何者かということも、はっきりわからないのに
それに「ブルトン」までつけられたらお手上げなわけだが、とりあえず調べたことを書いておく。

「ブルトン」の由来は、医師の名前ということだそうだ。

「1952年に米国海軍のオグデン・ブルトンによって、報告された少年のケースは、
それまでの医学の考え方を一変することになります。
この少年は幼いときから感染症を繰り返し、発熱、嘔吐、関節痛に悩まされ、
どのような治療を行っても、一時的に回復するだけで、すぐにまた感染症で
入院することが繰り返されました。
症状は徐々に悪くなり、いわゆる健康体になる様子はみえませんでした。
幸い、ペニシリンやサルファ剤が症状を抑えるのに効果的で、一時的であっても、
なんとか元気を取り戻すことができました。
ブルトンによる検査の結果、病気の原因となっているのは、
肺炎球菌がもっとも多いことがわかり、ブルトンは、肺炎球菌の死菌からワクチンを作り、
少年に接種します。
ところが、驚くべきことに、何度ワクチンを接種しても、少年の体内に抗体ができる
気配がないのです。
当時、抗体はガンマグロブリンの一種であることが分かっていましたので、
ブルトンは当時の最先端機器を使って、少年の血液分析を試みます。
その結果わかったのは、驚くべき事実でした。
この少年の血中にはガンマグロブリンが、まったく存在していなかったのです。
ガンマグロブリンが存在しないということは、抗体が存在しないことも意味しているのです。
その後、同じような症状、同じように血中にガンマグロブリンがない症例が見つけられ、
ブルトン型無ガンマグロブリン血症といわれるようになります。」
抗体がないとどうなってしまうのか)より

後の科学者が調べたところ、ブルトンが見つけた病気は、ある種のチロシンキナーゼが
生まれつき体内で生産されないことが原因であったことがわかり、
このチロシンキナーゼをブルトン型チロシンキナーゼと名づけたということなんだそうだ。

このブルトン型チロシンキナーゼは、プレB細胞(若いやつ)にシグナルを送り、
免疫グロブリンがつくれるB細胞(大人)に成熟させるという重要な役割を持っている。

新薬のiburutinibはブルトン型チロシンキナーゼの活性化を阻害して、
B細胞の成熟をストップさせてしまう効果があるということだ。

リツキサンが抗体の作用で、大人のB細胞をネチネチといじめ殺す悪い上司みたいなものなら、
iburutinibは若いB細胞の成長をクスリで阻む、ヤクザのようなものである。
というか、この例え完全に失敗。

まあ、とにかくそういう薬なら濾胞性リンパ腫にも効果があるんじゃないかと調べてみたが、
ネット上でそういう資料は見つからなかった。

ただiburutinibが濾胞性リンパ腫には効かないとしても、
こういうアプローチの薬はそのうちあらわれるんじゃないだろうか?


と、ここまで読んで、今回のタイトル「我々は灰色の中に住んでいる」と
なにが関係あるのか疑問を感じるだろうと思う(誰も読んでねえか)。

実は本当に書きたかったのは、もう少し別のことだ。
上の方にある文章、
「予後の悪いびまん性大細胞型B細胞リンパ」というところが
わたしのツボだったのだ。


ということで後編へ続く、ですよ。


2012年4月8日日曜日

コメントお礼

>マツモトさん

調子にのってウソ書いたら、翌日から風邪ひきました。


>tokomaさん

やっぱり濾胞性はしつこい。でも、ベンダムスチンが残っているのは心強いですよ。

風邪をひいた。

風邪がなかなか治らない。
この土日で治してしまおうと、薬を飲んで寝ていたのだが、
ミサイルみたいなものが落ちて東京のビル群が崩壊するわ、
超巨大兵器がこっちに攻めてくるわ、
不穏な夢に大攻撃されてたいへんだった。



現実としては鼻水に攻撃されてますよ。

2012年4月1日日曜日

マイクロスイーツを食べにいく。

高脂血症になり、奥さんにチョコレートや生クリームのお菓子などを禁止されてしまった。
でも、そうなると人生の楽しみも、かなり減少してしまうわけである。

そこで、いま流行の「マイクロスイーツ」を食べに行ってきた。
この「マイクロスイーツ」は、多くの国民が肥満に悩むアメリカで開発されたもので、
ニューヨークではすでに20以上のカフェで出されており、行列ができる店もあるそうだ。

日本では代官山と南千住にカフェがオープンしているということで、
家から近い南千住の店に行ってきた。
「マイクロスイーツ・セット」を注文すると、まるでアリエッティでも飼ってるんじゃないかと思うほど、
精妙に作られたスイーツが皿にのってやってきた。





上から時計回りに、
チョコレートパフェ、
バナナのタルト、
イチゴのムース、
パウンドケーキ。








あまりに素晴らしい出来ばえなので、オーナーパティシエにお話をうかがってみる。

「単に小さいだけでは意味がないんです」オーナーは語る。
「小さくすることで、素材の味わいや香りがなくなってしまってはだめで、
そこがマイクロスイーツ作りの一番の難しさなんですよ」

たとえばバナナタルトを作るためには、鉛筆ほどの大きさしかない特別なバナナを
わざわざペルーから取り寄せているのだそうだ。
また、イチゴムースには、ヘビイチゴを何世代にもわたって改良して極小の粒になった
イチゴを使っているという。

それぞれのスイーツを口に入れると、そのこだわりはすぐにわかった。
イチゴムースから、小さいころ田んぼのあぜ道に漂っていた、
あの懐かしい香りが広がってくるのである。
小さな小さなお菓子から、一足先に春の訪れを感じることができた。




ぎりぎりエイプリルフールに間にあいましたよ。