濾胞性リンパ腫は、びまん性リンパ腫への
形質転換(トランスフォーム)というやっかいな問題がある。
アメリカのデータであるが、今のところ形質転換の現実は↓こんな感じだ。
「形質転換したリンパ腫は、侵攻性の血液癌。
患者の生存率の中央値は、現在の治療法では1.7年である。
それに対し、緩慢性または増殖遅延型リンパ腫(=濾胞性リンパ腫など)の患者は、疾患とともに10~20年は生き延びることができる。
しかし10年の歳月の間、緩慢性リンパ腫患者の約30%が形質転換したリンパ腫を発症させる」
現状はかなり厳しいのだが、
それならば、形質転換を予測できたらいいんじゃないかと思った。
(予測できればいいことがあるか、という話しについては後日書きたいと思う)
で調べてみた。いつものように結論はあてにならないが…。
■細胞を見ればわかるんじゃないか?
新WHO分類では腫瘍組織内に存在する中心芽細胞の数による
グレード分類がなされている。
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/page137.html
これは腫瘍組織を顕微鏡で見て、細胞を数えていく方法のようだ。
(強拡大1視野あたり大型芽球が5個以上)がグレード1、(6-15個)がグレード2、
(16個以上で中型細胞の混在があるとき)がグレード3A、
(16個以上で中型細胞の混在がないとき)がグレード3Bに分けられる。
「臨床的にはグレード1、2が低リスク群、グレード3(特にグレード3B)は中リスク群に分類され、
aggressiveリンパ腫の一画と認識される」
ということなので、腫瘍細胞を見てグレード3Aならば、こいつは形質転換しそうだとか、
グレード3Bだともう危険、といったことがわかるはずだ。
しかしこの方法は、そもそも「腫瘍組織」がないと検査ができないわけで、
寛解して定期的に検診を受けるというような状態では役にたたない。
■遺伝子検査でわかるんじゃないか?
多くのがんの発生には遺伝子の異常がからんでいる。
濾胞性リンパ腫の場合、細胞遺伝子学的検査では
大きく4タイプの遺伝子異常が見られるらしい。
・18q21.3/BCL2転座(80%)
・3q27/BCL6転座(15%)、
・18q21.3/BCL2+3q27/BCL6転座(5%)
・その他(10%)
なんだかよくわからないが、
転座の図みたいなものを入れてみた。
できそこないのコケシにしか見えないが。
で、上の4タイプが形質転換に影響しているのかと調べてみたのだが、
はっきりしたことはわからなかった。
ただ、次のような記述はみつかった。(URLを忘れてしまったので、スクリーンショットで)
難しいことはわからないが、遺伝子の異常を調べれば
形質転換の予測ができる可能性はあるんじゃないだろうか?
この検査はマルクでもできそうだが、やっぱり「がん化したB細胞」がなければ無理で、
寛解中の検診では難しいかもしれない。費用と時間もかかりそうだ。
けっきょく、濾胞性リンパ腫の先行きを見通せる魔法の水晶玉はないのか。
ただ、再々発したときにしっかり検査をしてもらうため、
こんな知識をためておくと役には立つかもしれない。
と、ここまで書いて思ったんですが、
悪性リンパ腫って、ふつう遺伝子の検査をするんですかね?
2 件のコメント:
blueさん、お久しぶりです。
その後体調はいかがでしょうか。
じっくりと読ませて頂きました…。
私のスカスカの頭では理解できず…^^;
でも、とても勉強になりました!
夫も濾胞性なので、今後先が読めず…不安な気持ちがつきまといます…。
遺伝子検査で再発(形質転換)が分かって早期に治療が出来れば良いとも思いますが、
なかなか難しいですね…。
私の中では、夫が今後20年以上生き続けられる事をめざして、今を楽しく生きていこうと思っています。
現在は、ゼヴァリン投与から二か月が経とうとしています。
11月終わり頃から、また入院して抗がん剤をする予定なんです。
どうなるのか正直不安なのですが、なるべくプラス思考でいこうと思っています^^
怖くないと いえば 嘘になるが ふだんと 変わらず ささやかなで 小さな 幸せを 感じつつ 愚痴を こぼしつつも 働き 日々を過ごしていくんだなぁ・・・・世界中を バイクで 旅してみたいけど 金もないしさ たった 数カ月の たった何十日のお休みの ほんの 晴れる1日に 乗って 満足できてる 今が いいんだろうなぁ 自分的には あと30年は 生きてるような 感じなんだけどなぁ
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